当院は2021年10月に保土ヶ谷区西谷から移転してまいりました。当院が隣接する相鉄線羽沢横浜国大前駅は2019年に新設された駅で、周辺には店舗や商業施設はほとんどない状態でのスタートとなりました。大学病院に勤務していた30代の頃の私は、米国留学で学んだ遺伝子工学を用いた皮膚病の研究に情熱を注いでいました。しかし40歳を過ぎた頃、自分が社会のために何ができるかを考えた時、医師の原点に戻って地域の医療のために働くことに意義を感じ、開業医になりました。大学病院では稀な病気や一般の病院では治療できないような重症の患者さんを診察することが多いのに対して、開業医を訪れる患者さんはありふれた病気であることが圧倒的に多いのです。重大な病気ではないのに困っている患者さんが実に大勢いることを知りました。大学病院に勤務していては気が付かないことがたくさんあることを知りました。ありふれた皮膚病だけど市販薬でうまく治療できていないケースや、薬は正しいのに使い方が適切でないためにうまくいかないなどということが実は多いのです。薬の選択や、使い方の簡単な変更やアドバイスだけで明らかに良くなる患者さんも少なくないのです。このような患者さんが私の治療に満足していただいたとき、何物にも代えがたい充実感を感じます。皮膚が良くなった患者さんの笑顔が、いつのまにか私の生きがいになりました。
日本皮膚科学会、日本小児皮膚科学会、日本臨床皮膚科医会、
日本医真菌学会、神奈川県皮膚科医会、横浜市皮膚科医会
受賞歴
平成4年 日本皮膚科学会学会賞
平成8年 横浜医学会医学研究奨励賞
平成11年 日本医真菌学会奨励賞
平成14年 日本ハンセン病学会学会賞
職歴:国立療養所多磨全生園、社会保険相模野病院皮膚科医長、横浜市立大学医学部皮膚科講師(前職)